メトロポリスの郊外で

新米建築家の妻とこだわり強めの夫が織りなすハートウォーミング家づくりストーリー

写真で振り返る建築工事

全然更新してなかったらもうすぐ完成してしまいそうなので、写真で建築工事を振り返っておこうと思います。

 

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6月はじめに着工。

 

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7月末に上棟しました。

 

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鉄骨階段が入ったところ。階段一段ごとのスパンで柱を立てて通しボルトで固定しています。そのおかげで心配された揺れもほとんどありませんでした。

 

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1Fのリビングダイニング。天井高は2,550mm。

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鉄骨階段から2Fを見上げたところ。

 

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ハイサイドからの光がいい感じで差し込んできます。むちゃくちゃかっこいい。

 

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2F廊下。向かって右が主寝室と子供部屋、奥が脱衣所とお風呂になります。

 

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ほとんど同じアングルから発泡ウレタン断熱材を吹付けたあとの様子。この後、はみ出したモコモコを削ぎ落として石膏ボードを貼っていきます。

 

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フローリング貼り。フローリングはIOCのオーク40クリアブラッシュド。思ったより材の濃淡が出てるなーという印象。

 

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天井のボードも貼られて一気に空間が見えてきました。写っているのは棟梁。ほぼ1人で大工工事をこなしてくれました。シャイな方でしたが、手を抜かないきれいな仕上がりにホント感謝です。

 

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造作キッチンが搬入されたところ。キッチンについてはまた後日詳しく紹介する予定。

 

 

 

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脱衣所のタイルが。タイルに限らずですが、できるだけマットな質感のものを選ぶように心がけました。あまりテカテカしたのが好きではないので。

 

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外壁のジョリパット施工。T4005をエンシェントブリックで。

 

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屋根はガルバリウムの縦ハゼ葺き。色はギンクロ。

 

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最後にわちゃー。

天井羽目板を考える

階段を上がった2Fの廊下は連続したハイサイドライトを配した勾配天井になっているのですが、そこには絶対に木の羽目板張りが似合うと思っていました。最初にイメージしたのはフィンランドの巨匠、アルヴァ・アアルトが設計したカレ邸。

 

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出典:JOELIX.com アルヴァ・アアルト「カレ邸」。連続する細いストライプ状の木材に光が反射する姿がとても美しい。

 

イメージ通りの材がないものかと思っていたときにリビングセンターOZONEで出会ったのが朝日ウッドテックの「リブリーピーリング」でした。25mmピッチ、75mmピッチ、150mmピッチの3種類がラインナップされていますが、25mmがイメージに近くて抜群に良い*1。フローリングはオークを選んでいたので、色味の近い無塗装のナラが選べるのも高ポイント。

 

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出典:朝日ウッドテック 今見たら日本のサイトからは25mmが消えてた・・・。

 

無垢材に比べて表面の単板は非常に薄いですが、天井面に使うのであまりキズもつかないだろうし良いかなと。なので見積りに入れてもらっていたのですが、階段〜2F廊下まで一室空間のところにガスコンロを採用する予定だったため内装制限に引っかかってしまい、防火認定が取れていないリブリーピーリングは使えないことに。さらばリブリーピーリング、さらばカレ邸…。

 

細い材を連続して見せるのは断念しましたが、羽目板だけでもと思い気を取り直して次に検討したのがニッシンイクスの内装用不燃ボード、リアルパネル。こちらは最小幅75mmからの設定です。

 

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出典:ニッシンイクス

 

店舗用を想定しているのかラスティックなものやヴィンテージ感の強いものが多い中、節のないタモが有力候補でしたがちょっと黄色味が強い感じがして採用を躊躇していました。

 

そんな中でネットの海を漂っていたときに見つけたのがオネスト・アンド・パートナーズのナチュラルボード。

 

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出典:オネスト・アンド・パートナーズ

 

火山性ガラス質複層板を使って不燃を取っていたり、ウレタン塗装でもマット塗装が指定できたりとモノとしてはリアルパネルとあまり変わらない印象*2

こちらには節なしのナラがラインアップされていたのでサンプルで質感を確認し、採用となりました。

フローリング幅の1/2の90mm幅の材を乱張りで張っていってもらう予定です。

*1:25mmは廃番になった模様

*2:無塗装やオイル塗装では不燃材としては使えないので必ずウレタン塗装になる。

外壁のジョリパット仕上げを検討する

外壁はガルバリウムの鎧張りにも惹かれましたが、施工の難易度が高そうなので候補から外れ、全てアイカ工業のジョリパットの塗り壁にすることで決まりました。

www.aica.co.jp

 

汚れやひび割れに強く、より外壁向きなにJQ-650にするところまではすんなり決まりましたが180以上のカラーと100以上のデザインがあり、また悩むことに。

 

色はグレー系で決めていましたが、ジョリパットにはニュートラルカラーとして色味や濃淡の違うグレーが多種ラインナップされていて、決めるのが大変です…。選択肢をたくさん用意してもらえるのはとてもありがたいんですけどね。

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ジョリパット、ニュートラルカラーのカラーチャート。

 

最終的にウォームグレーのT4005とT5005で迷いましたが、現場で両方のカラーサンプルを見比べた結果、T5005だと若干色が濃すぎるかなと感じてT4005で決定しました。

 

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デザインはミーティア、エンシェントブリックで悩みました。

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左がミーティア、右がエンシェントブリック。カラーはT4005を現場監督さんに渡していて手元になかったのでT5005。

 

小面積のサンプルを見比べたときにはミーティアに傾いていましたが、下記のサイトで施工事例を色々と見させていただいて最終的にエンシェントブリックに決定しました。

ZINEN: エンシェントブリック

ZINEN: ミーティア

 

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そして先日、現場で左官屋さんを交えた打ち合わせがあり、実際にジョリパットを塗ってもらい仕上がりを確認しました。

ジョリパットの原材に水と骨材を混ぜていきます。

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下塗りを吹き付けたところにコテで上塗りしていきます。塗りつけてからコテをくるくると撫でつけて骨材を転がしてパターンをつくります。

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サンプルはちょっと凸凹が多すぎると思っていたのでもうちょっとフラットに仕上げてほしいとリクエストしました。めちゃくちゃ良いです。

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思ったより若干色が薄いかなと感じましたが、乾くに連れて濃い色に変化していくようです。ただ大きい面積になるほど色は薄く見えるのでサンプルのよりは薄く見えるかな?

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左官は仕上がりが想像しづらいのが難点だと思っていますが、こうやって実際に塗ってもらってイメージをすり合わせていただけたので安心して施工してもらえそうです。

水回りの床はコルクタイルで

全体の床仕上げはフローリングにしようというのは決まっていましたが、キッチン・トイレ・洗面といった水回りの床だけは水ハネや汚れを考えてタイル張りを考えていました。

ですがタイルはタイルで冬場に冷たいし、立ち仕事の多いキッチンで使うにはちょっと硬いかなというのが懸念でした。

 

そんなときに東京ビッグサイトで開催されたジャパンホームショーに行って出会ったのがAD WORLD社が展開しているWICANDERS(ヴィカンダース)のコルクフローリング、Corkcomfort(コルクコンフォート)。

コルクは木質材料なので冷たさもなく、適度にクッション性もあるということで一気に水回り床候補の一番手に躍り出ました。

 

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出典:AD WORLD

 

御成門にあるショールームにもお邪魔しましたが、営業さん曰く水回りで使う場合は目地から浸水してしまう場合があるので貼ったあとに全体的にウレタン塗装をしたほうが良いとのこと。ウレタン塗装のサンプルを見せていただきましたが、もともと適度に光沢のある素材なのでウレタン塗装をしてもそれほど違和感がなく良い感じ。

話は変わりますがAD WORLDのショールームはもともと家具屋さんだったビルをリノベーションして利用しているらしく、スキップフロアが連続する面白い空間でした。

 

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右が無塗装、左がウレタン塗装。比べてみるとちょっとだけウレタン塗装のほうがテカリがあるかな程度。

 

色味は6色の展開ですが、すでに検討していたオークの挽板フローリングに馴染みそうなPersonality Tea(パーソナリティ ティ)で決定。

 

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左が今回採用となったパーソナリティ ティ、右がファッショナブルセメント。当時検討していたマルホンとAD WORLDで取扱っている北欧フローリングのNORDOを合わせてみたところ。幅広のものがNORDO。

 

一枚がW300×L600の長方形となっていて、メーカー側から馬目地での施工が指定されているのでその通りに貼ってもらうことになっています。

柔らかくて温かみのある素材なので壁に貼ってみても面白そうです。

フローリングを選ぶ

フローリング選び、難しいですよね。

かくいう僕たちもメインの床材はフローリングでいこう、というのは早々に決まっていたのですが何を選ぶかではかなり迷いました。

建材選び全般について言えることですが、イメージする色味や質感があって、それにもちろん価格も重要な要素として絡んできて落としどころを探っていくというのをずっとやっている気がします。

 

フローリングに話を戻すと、カタログやWEBのイメージを色々と眺めたりショールームを回ったりしているうちに、「オーク系で幅広のものがいいね」とイメージが固まってきました。床暖房を設置しようと思っていたため挽板フローリングに絞って検討。

 

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IOCショールームにて。下からアッシュ、アッシュホワイトパウダーオイル、オーク、チェリー、チーク。一番上はオークホワイトオイルだったかな。

 

オークはともすれば無難な選択肢ですが、様々な樹種を比較した結果、単純に色味が好みだったのと、どんな家具を置いても馴染んでくれそうなところに惹かれました。

幅に関してはリビングダイニングはそれなりの広さがあるので幅広のもののほうが相性が良さそうだし、空間的にも伸びやかになりそう、と幅広をチョイスしました。

 

節の有り/無しはかなり悩みましたが、節が有るとちょっとワイルドなイメージに寄ってしまうのと、「今後節無しの材が入手しづらくなる」という希少性にも負けて節無しに。

 

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出典:IOC IOCデッキ材が採用されているということで見学に行った天王洲アイルのPIGMENT。同じくIOCの節有りフローリング・カンヌブランがめちゃくちゃかっこよかった。

 

そんなことを悶々と考えながら、マルホン・望造・AD WORLD・アトムカンパニー*1などを比較検討した結果、1F&2FともにIOCのオーク40クリアブラッシュドを選びました。

クリアブラッシュドは木をブラシでこすって木目を現した浮づくり仕上げのもの。通常のオークに比べて木目が強調されて表情が豊かなところが気に入りました。

 

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通常のオークにクリアブラッシュドを一枚置いた様子。

 

塗装はUV塗装などのメンテナンスフリーのものを妻は希望していましたが、どうしても質感が気に入らなかった*2のと、キズを付けたり汚れがついてしまったときに補修が難しいということを調査済みだったので、激しい攻防の末に僕が定期的にメンテナンスを行うことを条件にオイル塗装で決着しました。

 

ショールームに行ったりサンプルを取り寄せたり血眼になって比較検討して選んだフローリングなので後悔は無い、と思いたい!

*1:順不同

*2:各社ウレタン臭さを消す努力をされていましたが・・・

信頼できる工務店を探す

家を建てるにあたっては設計も大事ですが、それを具現化してくれる信頼できるビルダーさんを選ぶことも非常に大切です。

工務店は妻がお世話になることになった設計事務所で紹介してもらうつもりだったんですが、別荘の物件が多かったり、都内では他の仕事が忙しそうだったりで紹介してもらえる感じではありませんでした。

ほかにも知人が紹介してくれた工務店の社長さんともお会いさせてもらったんですが、見せていただいた施工事例にピンとこなかったのと、将来的にメンテナンス等々で長く面倒を見ていただけるか不安があったので結局自分たちで探すことに。

 

とっかかりがなかったので建築家物件を多く手がけていそうなところを探そうと思い、Googleで建築家+工務店+〇〇区(建築地)で検索して10件くらいリストアップして、その中からまずはWEBサイトの感じが好みだったり、好きな建築家の施工事例があったり、あとはもうテキトーにフィーリングで当たりをつけて連絡をとりました。

結婚式場を決めるときもそうだったんですが、こういう大切なことを決めるときには必ず電話します。

メールやフォームでももちろんいいんですけど、電話の応対でフィーリングが合う合わないって結構わかるような気がして・・・。

 

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そんなこんなである工務店と出会いました。

建築予定地とは少し離れているけどエリア的にも問題なく、施工時期も今のところ工数を取ることができるとのお言葉。ただし相見積りはNGとさせてもらいたいとだけは釘を刺されてしまいました。。

色々とお話しさせてもらったり施工事例を見せていただいたりしたなかで、学生のときにオープンハウスで見学させてもらった某有名建築家の住宅を手がけていたりとか、実は妻の兄が務めている会社と取引きがあって義兄が担当者だったとか、なんだか勝手に縁を感じてしまいました。

なにより営業の方がものすごく良い方だったので、帰り道に「この会社に建ててもらいたいね」と妻と話していたのを覚えています。

 

さて、義兄からは「あそこは高いゾー」と散々脅されていてお値段のところは不安でしたが、事前に想定していた金額からは大きく外れた見積りが出てくることもなく、調整の末予算内に収まり無事契約と相成りました。

 

現場が始まってからも、とても穏やかで経験豊富な現場監督さんを担当に当ててくださり、経験の浅い妻も細かい納まりの相談ができてとても助かっている様子。

かといって勝手に決めてドンドン進めてしまうというところもなく、施主や設計者の意図を最大限に汲んでくれて丁寧に施工してくださっています。

 

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施工中のリビングダイニング 現場はいつもきれい

 

信頼できるパートナーを見つけられて、それだけで良い家が半分できたようなものだなーとしみじみ思います。

どんな家にしたい(したかった)のか

子どものころからなぜか休日に住宅展示場に連れて行ってもらうのが好きでした。*1

高校のときはインテリア雑誌を読み漁り、壁のクロスを剥がして塗り壁にしてみたり、デスクをDIYしてみたり。

そういう経験があったからか、将来の進路に迷ったとき、ふっと頭に浮かんできたのは建築の勉強をしてみたいなーということでした。

建築家といえば丹下健三安藤忠雄しか知らなかった僕ですが、大学に入ってからは世界中のたくさんの建築家たちのことを知り、その作品の数々に魅了され国内外の建築を巡って旅をしたのはいい思い出です。

 

今は建築とは関わりない別の仕事をしていますが、進学した大学の建築学科で出会った妻と二人三脚で自分たちの住みたい家をつくっているのは感慨深いものがあります。

よくよく考えてみると、家づくりに対するモチベーションが「かっこいい家に住みたい」というよりは「かっこいい家をつくりたい」というほうに偏っているのかも知れません。

 

 

 

さて、妻との第一回目の打ち合わせは2016年10月17日のことでした。

どんな家にしたいか、というお題で二人で付箋に書きなぐったものがこちら。

 

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字が汚え・・・

 

赤が妻、緑が僕です。

今見返すと全体的なコンセプトを考えるというよりはディテールによった要望が多いというのはちょっと反省。

こんなこと考えていたんだなーとしみじみ思いますが、家づくりは取捨選択の連続・・・。この初回打ち合わせから2年近く経って考え方が変わったり優先順位が落ちたりして、実現しそうなものと実現しなさそうなものが混在しています。

 

ふたりとも建築が好きで旅行や建築家の作品集などで様々な建築物に触れてきたので、建築家感全開のアバンギャルドな家にも多少耐性はあったのですが、自分たちが住むなら「普通の家」がいいよね、というのが共通の考えでした。

 

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出典:House NA by Sou Fujimoto Architects | Dezeen

 

 

できあがったプランを見るとまったく新しいものではないですが、素材選びやディテールにこだわってかっこよく居心地のいい空間にしていきたいな、と思っています。

 

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大好きな住宅の一つ アントニン・レーモンド設計「旧井上房一郎邸」

*1:両親は家を建てるつもりもないのに・・・!